復食・16時間断食5日目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

周りの人を裁く(ジャッジする)

私たちは昔から、人を裁くなといわれ続けてきました。にも関わらず、今でも、友人はこうふるまうべきだとか、子どもたちは誰に気遣うべきかとか、親の気持ちはこうあるべきだ、こうすべきだ、こう言うべきだ、というように、始終人のことを裁いています。「ワーク」では、相手を裁くこうした考えを抑えつけずに、気づきのきっかけとするのです。裁く心を紙の上に自由に表現することによって、他人という鏡の中に、気づかなかった自分の姿を発見します。

それでは、「ジャッジメント・ワークシート」に記入しましょう。ここから用紙をダウンロードしてください。

 

(1) あなたはだれのせいで怒ったり、がっかりしたりしているのでしょう。そしてそれは、なぜですか。あなたが気に入らないのは何なの でしょうか。

例)私は、ポールのせいで怒っている。なぜなら彼は私を理解しないから。私を怒鳴りつけ、嫌な 気分にさせるから。 私は – – – のせいで怒っている(いらいらしている、がっかりしている)。
なぜなら、- – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – だから。

(2) その人にどう変わってほしいのですか。その人に何をしてほしいのでしょう。 私は – – – に、- – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – してほしい。

(3) その人は何をすべきか、どうあるべきでしょうか、どう考え、どう感じるべきなのでしょう。あるいは、どうあるべきでないのでしょ うか。あなたのアドバイスはどんなものでしょうか。

– – – は、- – – – – – – – – – – – – – – – – – – -べきだ。あるいは、べきではない。

(4) あなたはその人から何かを必要としていますか。あなたが幸せでいるために、その人は何をする必要があるのでしょうか。 私は – – – に、- – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – -してもらうことが必要だ。

(5) あなたはその人のことをどう思っていますか。リストを作ってください。 – – – は- – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – である。

(6) その人とのあいだで、あなたが2度と体験したくないことは何でしょうか。 私は – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – はもう嫌だ。体験したくない。

あなたが、正しくあること(そしてそれにともなうストレスと)か、自由であることを選ぶとしたら、どちらを取りますか。 そしてあなたは、何が自分のストレスや痛みの原因になっているのか、本当に真実を知りたいですか。

4つの質問

それでは、ワークシートにあなたが書いた文章を、下の4つの質問を使って、調べ直してみることにしましょう。

1) それは本当ですか。
2) それが絶対に本当だと、あなたに分かるでしょうか。
3) その思考について考えるとき、あなたはどう反応するでしょう。 4)その思いがなければ、あなたは誰でしょうか。

どのようにするかについての例は、次のページにあります。

自分にこうした質問を向けるとき、もう自分には答えが分かっていると思うことでしょう。(特に1番の質問は):「もちろん、本当だ」ある いは、「いや、それは本当じゃない」というように。 「ワーク」を体験するための鍵は、知的な部分からやってくる即答を超えて、より深い知恵に身を浸すということです。問いかけてから、 じっとして、ハートの声が応えるのを待ってください。より深い答えが現れるのにまかせましょう。腰をすえて見ることで、自分自身の体 験に信頼をもつことができるでしょう。あなたは、自分にとっての真実は何なのか、外の世界の答えではなく、自分の答えを頼りにするこ とを学んでいるのです。

例:ポールは私を理解すべきだ。

質問1)それは本当ですか。
ポールがあなたを理解すべきだというのは本当でしょうか。現実はどうでしょうか。 静かにして。答えを待ってください。もしもあなた

が本当だと感じるなら、質問2に移ってください。もしも本当ではないと感じるなら、3番に移ってください。

質問2)それが絶対に本当だと、あなたに分かるのでしょうか。 この質問は、あなたが内側に入って、それが本当にそうだということが、いったいあなたに分かるものか、もう一度問い直すための機会

です。ポールがあなたを理解すべきかどうか、あなたにいったい分かるものでしょうか。この瞬間、彼が何を理解するのがベストなのか、
彼の道において、どんな理解を彼が持つべきなのか、あなたに分かるのでしょうか。いったい他の人が何を理解すべきなのかを決めるの
は、あなたなのでしょうか。そして、現実はどうなのでしょう。彼はあなたを理解していますか。世間はよってたかって「彼はあなたを理
解すべきだ、夫は妻を理解すべきだ」と言うかもしれませんが。今は、あなたにとっての真実はどうなのか、自分の体験を調べ直し、見出してください。

 

私は1986年に、真実は、世間で言われている理想やおとぎ話ではないということが分かりました。真実とは、現実において起こっている ことです。「ポールは私を理解すべきだ」それは本当ですか。私の体験では、ノーです。ポールは私を理解すべきではないというほうが、 より真実に近いでしょう。それがときには、現実なのです。

「ワーク」になじみのない人はよく、私の「べき」ということばの使い方に戸惑います。「オーケー、ケイティ。現実には彼はあなたを 理解していないってことね。でも彼はそうすべきでしょ? つまり、あなたはそうするように彼に働きかける必要があるってこと」というわ けです。私は何年もそうしようとがんばって、そのあげくに得たのが、落ち込みと怒りでした。彼に理解してもらいたいと思った唯一の理 由は、そうなれば私が幸せになれるだろうと思ったからです。けれども、彼は私を理解すべきだという言葉を信じるのをやめたとき、私は 幸せになりました! 世界と戦うことによって、自分に安らぎをもたらすことができるだろうという気違いじみた思い込みを捨てたのです。 起こるべきことは、当然ながら、現に起こっていることであり、本当に今起こっていることなのです。それ以外のことは、たんなる空想、 ストーリーであるにすぎません。

そう私が言ったからといって、それを信じないでください。もしも2番目の質問の答えが「イエス」であってもいいのです。間違った答えはありません。
問い直しのプロセスを続けてください。次の質問で、思考のあとにやってくる感情を見直していきます。

質問3)その思考について考えるとき、あなたはどう反応するでしょうか。 「ボブは私を理解すべきだ」と考え、彼がそうしないとき、何が起こりますか。リストを作ってください。彼をどう扱うでしょう。肉体は どんな感じですか。そう考えるとき、どんな影響があるのかに、よく気づいてください。そして、自分にきいてみてください。「その考え は、私の人生にストレスをもたらすだろうか、安らぎをもたらすだろうか」

質問4)その思考がなければ、あなたは誰でしょう。 目を閉じて。あなたが変えたいと思っているその人が目の前にいるところを思い描いてみましょう。そしてほんの一瞬でも、その思いな

しに、その人を見つめているところをイメージしてください。何が見えますか。そして、あなたを理解すべきだというストーリーとともに
あなたが行為するとき、相手をどう扱うでしょうか。この考えがなければ、あなたの人生はどんなでしょうか。
ここでのゴールは、自分の反応の仕方を変えようとしたり、人生を違った目で見ようとすることではありません。これは、あなたが内側に入って、あなたの考えと、それがもたらす結果をシンプルに問い直し、見直す機会なのです。あなたがこの関係をクリアに見ると、その結果、人生は自動的に変わります。そうならざるを得ません。というのも、いったん精神的な苦しみが世界そのもののせいではなく、世界に対する自分の考えのせいだということが分かれば、問題は自分を理解するための機会となり、生はギフトとなるからです。

 

ひっくり返す

4つの質問で自分が書いた文章を見直すと、それをひっくり返す準備ができました。 ひっくり返しは、あなたが真実だと思っていることの反対を体験するための機会です。例えば、私はポールに対して怒っている。なぜなら 彼は私を理解しないから」は、ひっくり返すと、「私は私に対して怒っている。なぜなら私を理解しないから」となります。これも同じぐ らい真実か、あるいはより真実に近いでしょうか。私が私を理解しないので、同じことに関して、ポールにくり返し頭に来るということも あるでしょうか。もしも私が私を理解しないなら、ポールが私を理解しないかどうかが、私に分かるでしょうか。 もうひとつのひっくり返し方は、「私は私に怒っている、なぜなら私はポールを理解しないから」分かりますか。

ひっくり返しでは、クリエイティブになってください。これらは啓示であり、他者があなた自身に見えていない自分の一部を見せてくれ るものなのです。2つか3つ以上のひっくり返し方が見つかることもありますが、そのどれもあなたが書いたものと同じぐらい、あるいは それ以上に真実でしょう。内側に入り、そのひとつひとつをじっくり見てください。あなたにとって、どれが真実でしょうか。自分に感じ させてあげてください。

私がこのひっくり返しとともに生き始めたとき、「あなた」と呼んでいたものはすべて、自分だということに気づきました。あなたは私 の思考が現実として投影されたものに過ぎなかったのです。今は、まわりの世界を変えようとする代わりに(これはうまくいきませんでし た。43年間、ずっと)、思考を紙に書き取り、それを見直し、ひっくり返し、あなただと思っていた当のものが自分だということを見つけ ます。あなたは優しくないと私が思う瞬間、私は優しくないのです。もしもあなたは戦いをやめるべきだと私が信じているなら、私は自分 のマインドのなかで、あなたに戦いをしかけてはいないでしょうか。もしそうならば、私は戦争を教えているのです。

あなたがもっと「ワーク」になじんでくると、ひっくり返しをする機会にどんどん気づいていくでしょう。たとえば、あなたがある人に
会い、傲慢な人だなあと思ったとしましょう。そしたら、自分にたずねてみてください。「私も同じぐらいそうだろうか。ときには私もそ
うだろうか。他の人がどうすべきだとか、どうすべきでないと考えるとき、私は傲慢だ、と言えるだろうか」
このひっくり返しは、あなたの幸せへの処方です。あなたが他の人に処方してきた薬を自分で取ってみてください。私たちは、たった一
人の生きた教師を待っています̶それはあなたなのです。
ひっくり返しの例
ここには、ひっくり返すことで、どのような理解がもたらされるか、いくつかの例があります。

「彼は私を理解すべきだ」は、ひっくり返すと ・彼は私を理解すべきではない。(ときには、これが現実です。) ・ 私は彼を理解すべきだ。
・ 私は私を理解すべきだ。

「私は彼に優しくしてもらう必要がある」は、ひっくり返すと、 ・ 私は彼に優しくしてもらう必要はない。
・ 私は彼に優しくする必要がある。(そうできますか。)
・ 私は私に優しくする必要がある。 「彼は私に愛情がない」は、ひっくり返すと、 ・彼は私に愛情がある(彼のできる最大限で)。

・ 私は彼に愛情がない。(分かりますか。)
・ 私は私に愛情がない。(ジャッジをして、それを問い直さないとき)

「ポールは私に怒鳴るべきでない」は、ひっくり返すと、
・ ポールは私に怒鳴るべきだ。(明らかにそうだ。彼は実際そうなのだから。)
・ 私はポールに怒鳴るべきでない。 ・私は私に怒鳴るべきでない。(頭のなかで、ポールが怒鳴っているのをくり返しくり返し反芻しているのでは?)

 

6番目

ワークシートの5番目まで文章を調べ直し、ひっくり返したあとで、6番目に書いたことを、次のようにひっくり返します。「私は喜ん で…しようと思う」「私は…を楽しみにしている」

例えば、「私はもう決してポールとケンカをしたくはない」というのを、「私は喜んでポールとまたケンカしようと思う」と「私はまた ポールとケンカするのを楽しみにしている」とひっくり返します。どうして楽しみにするのでしょうか。6番目はあらゆるマインド、それ ゆえにあらゆる生の側面を、恐れることなくすべて抱きしめ、現実に開いていくものです。もしあなたが頭のなかだけででも、もう一度ポ ールとケンカを始めたら、いい機会です。それがもし痛みに満ちているなら、それを紙に書きとめ、調べ直してみてください。不快なフィ ーリングは、自分にとって真実ではないある思考にしがみついている、ということを思い出させてくれるでしょう。それは、「ワーク」の ときだと、知らせてくれるのです。 あなたが、敵を友人とみなせるまで、あなたの「ワーク」は終わりません。こういったからといって、その人たちを夕食に招待する必要 はないのです。愛は内面の体験です。あなたは決して彼らに会うことはないかもしれませんが、あなたが彼らのことを思うとき、ストレス を感じるでしょうか、それとも安らぎですか。 私の体験では、すばらしい人間関係をもつのに、一人の人しか必要としません。私は自分の結婚生活は完璧だと言いたいですが、夫にと って、それがどんなものなのか、私には本当には分からないのです。(彼も私に幸せだと言ってはくれますが)

 

補助的な質問

現実と争うとき、あなたは負ける、それも必ず̶ バイロン・ケイティ

 

「ワーク」のための「スクール」では、問い直しにおいてとても役に立つ、補助的な質問をいくつか使っていきます。こうした質問を使っ ても、あるいは4つの質問だけに限っても、どちらにしても、あなたにとってうまくいく方法でやってみてください。

1. それは本当ですか。 現実はどうでしょう。 あなたの証拠は何ですか。

2. それが絶対に本当だと、あなたに分かるのでしょうか。 その人の道において、何がベストか、あなたに分かりますか。 神よりも、あなたの方がよくものが分かっているのでしょうか。

3. その思考について考えるとき、あなたはどう反応するでしょう。 あなたのなかで、どんな感じがありますか。 相手を、どう扱いますか。
自分を、どう扱いますか。

 何を言ったり、したりするでしょう。
 その思考は、あなたの人生にストレスをもたらしますか、安らぎですか。
 その思考にこだわることで、ストレスが減りますか。

4.その思考がなければ、あなたは誰でしょう。 2度とその思考を考えることがなければ、あなたの人生はどう見えるでしょう。

これらの質問のあとで、元の文章をひっくり返しましょう。それは同じぐらい真実か、あるいはより真実ですか。それ以外のひっくり返
し方もあるでしょうか。

3つの物事

全世界には、3つの物事しかないということを私は見つけました。私の物事、あなたの物事、神(あるいは、高次のパワーと言い換えても けっこうです。私にとっては、現実が神です。なぜなら、それが統治しているのですから)の物事。もし、あなたが自分の人生を生きてい て、 私がマインドのなかであなたの人生を生きているならば、誰がここで私の人生を生きることになるのでしょうか。もちろん、私は孤 独でしょう。マインドのなかで、人の物事に首を突っ込むことで、私は自分を留守にしてしまいます。

他の人の最善の道が自分には分かるというのは、傲慢というものです。長い目で見て、あなたの人生において何がベストか、あなた以上
に本当に私に分かるのでしょうか。この傲慢が、緊張や心配や寂しさをもたらします。次の機会に孤独や分離感を感じたならば、自分にき
いてみてください。「私は誰の物事に首を突っ込んでいるのか」と。

原因と結果

あなたが恐怖(あるいは怒りや落ち込みやストレスなど)を体験するとき、その感情の背後には必ず思考があります。思考が原因で、感情は 結果です。今まで私たちは、(関係性やセックス、食べ物、お酒、ドラッグを使って)一時しのぎの快楽や幻のパワーで、その結果を変えよ うとしてきました。それは、うまくいったでしょうか。

問い直しをしないとき、もともとの思考は隠れた原因として残り、さらにそれにまつわる概念を培養していきます。そうなると、マイン ドはおのずから、それが正しいということを証明する証拠を集めていきます。「ポールは私を愛していない。彼は私の話をけっしてきいて くれない。いつも私に怒鳴るばかりだ…」そこで感じる感情を紛らわそうとすることもできれば、その原因を調べ直すことも可能です。

不快な感情が出てきたとき、私はその背後にある思考を調べ、それを書きとめ、4つの質問をします。感情を変えようとはしません。「ワ ーク」をし、そして、感情が変わり、人生全体が変わることに気づくのです。これが真実のもつパワーです。

不快な感情を楽しみにすることを勧めたいと思います。それは、あなたが、問い直していないある信じ込みにしがみついていて、「ワー ク」をするときだ、と教えてくれる、目覚まし時計のアラームのようなものです。問い直しを通して、明晰さを手に入れてください。理解 を持って、不快な感情と出会ってください。どうして外の誰かが満足と調和をもたらしてくれることを待っているのですか。安らぎはいつ も、あなたの内側、4つの質問のすぐ先にあるのです。

 

パートナーとの「ワーク」

これは、解決と許しを求める2人あるいはそれ以上の人たちのあいだですることのできるパワフルなエクササイズです。鍵となるのは、人 とワークするとき、「ワーク」は自分のためのものであって、人のためではないということをクリアにしておくことです。それぞれの人 は、内側に入り、自分自身の真実を見つけていくためにともにいるのであって、相手に勝とうとか、自分の正当性を主張するためではない のです。私たちは、ずっと人を説得しようとしてきました。「ワーク」は、自分を理解するためのものです。

まず最初に、相手に対する正直で率直で厳しいジャッジでワークシートをうめていきます。パートナーAがまず自分のワークシートの文章 をBに向かって読んでいきます。「ポール、私はあなたに対して怒っています。なぜならあなたは私を愛していないと感じるから」という ように。そして、それぞれの文が終わるごとに、AはBとアイコンタクトをするようにします。Bはそれをきき、Aが正しいと感じられると ころが少しでもあるかどうか、みてみます。そしてそれがあろうがなかろうが、「ありがとう」という言葉を返してください。

パートナーAが自分のワークシートの文をすべて読み終わったら、Bは11ページにある4つの質問を使って相手に働きかけていきます。そ のあとで、もう一度文章を最初から、今度はひっくり返して読んでいきます。その場合もBとアイコンタクトをしていきますが、今度は自 分が自分に言っている真実を確かめながらそうしてください。

その後、役割を交代し、同じことをしていきます。
このエクササイズを、パートナーを変える機会として使いたくなるかもしれません。そういった動機は、相手を操作することになり、さらなる欲求不満と誤解をもたらすだけです。「ワーク」は自分が正しくありたいと思う人たちのものではありません。それは、自由になりたい人たちのものなのです。
どちらの役割を演じるときにも、自分自身の自由のためにするようにしてください。もしもこのシンプルな手順にしたがって、真実への愛をもってこのエクササイズをするならば、それはあなたに自己愛をもたらし、それゆえ、相手に対してより深い愛をもたらすことになるでしょう。

 

 

2

4つの質問

「ジャッジメント・ワークシート」に記入した文章のひとつひとつを、下記の4つの質問と置き換え(ターンアラウンド)を使って、じっくり探求していきましょう。「ワーク」は瞑想です。大切なのは気づき(アウェアネス)であり、自分の考えを変えようとする必要はありません。文章に対して問いを投げかけたら、ゆっくり心の内側に入り、より深いところから答えが浮上してくるのを待ってください。

「ワーク」のもっとも基本的な形は、つの質問と置き換えです。たとえば、上記のワークシートでまず、 「ポールは私の話を聞いてくれない」という考えに問いかけてみてもいいでしょう。実生活でそう思ったことのある誰かを選んで、「ワーク」をしてみましょう。「〔〜(名前)〕は私の話を聞いてくれない」です。

  1.  それは本当でしょうか?
  2.  その考えが本当であると、絶対言い切れますか?
  3.  そう考えるとき、あなたはどのように反応しますか? 何が起きますか?
  4. その考えがなければ、あなたはどうなりますか?

次に、(あなたが問いを投げかけた「考え」を)置き換え、置き換えた文それぞれについて必ず、 真実味のある具体例を3つ挙げてください。

3

置き換え

4つの質問を使って、あなたの「考え」に問いを投げかけたら、今度はその「考え」を置き換えていきましょう。

置き換える度に、元の文章と反対の状態を味わい、「裁いた」相手と自分との共通点に気づく機会が生まれます。

置き換えのパターンは、内容を反対に置き換える、主語を置き換える、自分自身に置き換える(「私の考え」に置き換えるのが適切な場合もあります)のつが可能です。そして置き換えた文それぞれについて、真実味のある具体例を最低つ見つけてください。

たとえば、「ポールは私のことを理解していない」という文章は、「ポールは私のことを理解している」、「私はポールのことを理解していない」、「私は私を理解していない」という3つの置き換えができます。

置き換えは、自由に発想しましょう。置き換えが気づきをもたらし、それまで見えていなかった自分の側面が、 他人を通して明らかになります。置き換えをひとつ見つけたら、心の内側に入っていって、味わってみましょう。それから、置き換えの文章それぞれについて、真実味のある具体例を最低3つ探してください。

私が置き換えた内容を日常の中で活かすようになって気づいたのは、相手についていっていることはすべて 自分に当てはまるということでした。相手の姿は自分の投影にすぎなかったのです。自分を取り巻く世界を変えようとするのではなく(目覚めるまでの43年間、やってみましたが、無理でした)、考えを紙に書いて問いを投げかけ、置き換えをすれば、相手について思っていることは、まさに自分のことなのだと気づきます。相手をわがままな人だと思った瞬間、私は、相手がこうあるべきだと決めつけている、わがままな人間なのです。相手を不親切だと思った瞬間、自分が不親切なのです。誰かについて戦争をやめるべきだと思うなら、私は頭の中でその人と戦っているのです。

置き換えは、幸福への処方箋です。これまでずっと他人に処方してきた薬(アドバイス)を、自分が活用しましょう。世界はあなたが活用するのを待っているのです。

置き換えの例

置き換えについて、もう少し例を挙げておきましょう。

「彼は私を理解すべきだ」を置き換えると、
-「彼は私を理解すべきではない。」(これが現実だから。)
-「私は彼を理解すべきだ。」
-「私は私を理解すべきだ。」

「彼は私のことを思いやる必要がある」を置き換えると、
-「彼は私のことを思いやる必要はない。」
-「私は彼のことを思いやる必要がある。」
(そうではないだろうか?)
-「私は私のことを思いやる必要がある。」

「彼は私に愛情がない」を置き換えると、
-「彼は私に愛情がある。」(彼なりに精一杯。)
-「私は彼に愛情がない。」(そういうところがないだろうか?)
-「私は私に愛情がない。」(探求しないときは、そうだ。)

「ポールは私にどなりつけるべきではない」を置き換えると、
-「ポールは私をどなりつけるべきだ。」(彼が時々どなるのは事実だ。自分は彼のいうことに耳を傾けているだろうか?)
-「私はポールをどなりつけるべきではない。」
-「私は私をどなりつけるべきではない。」
(ポールがどなっている様子を頭の中で何度も再現していないだろうか?一度しかどなっていないポールと、そのシーンを100回再生している私とを比べたら、どちらが寛大だろうか?)

現実を受け入れる

ワークシートの1番からに対するあなたの答えの中にある「相手を裁く考え」について、置き換えをし、 その中に真実味が含まれているか、検討したら、今度は番の答えを置き換えましょう。「私は・・・してもよい」、「私は・・・することを楽しみにしている」という表現に置き換えてください。

たとえば、「私は二度とポールと議論したくない」は、「私はポールと議論してもよい」、そして「私はポールと議論することを楽しみにしている」に置き換えます。でも、なぜ楽しみにできるのでしょうか?

この6番目の置き換えは、あらゆる考えやいのちの営みを丸ごと恐れずに受け入れること、そして現実に対して心を開くことに関連しています。ポールとまた議論してもよいのは、傷ついたら、自分の考えを紙に書いて、探求できるからです。不快な気持ちというのは、実体がないかもしれないものに自分が執着していることを思い出させる合図にすぎません。「ワーク」をすべき時だと教えてくれているのです。

「敵」を「友人」と思えるまで、あなたの「ワーク」は終わっていません。その人を夕食に招かなければいけないといっているのではありません。友情というのは、あなたの内側で感じることです。その人とは二度と会わないかもしれないし、夫と離婚するということもありえます。相手のことを考えるとストレスを感じますか?それとも心の平和を感じるでしょうか?

私の経験では、うまくいく関係に必要なのは、たったひとり、つまりあなただけです。私にとって、結婚はパーフェクトなのです。夫がどう考えているかはわかりませんが、幸せだといってくれます。

よくある質問

人のことを書くのは難しいのですが。問題が自分にあるとわかっているのに、なぜ自分のことを書いてはいけないのでしょう?
自分のことを知りたいのなら、自分以外の人のことを書いてください。最初は「ワーク」を外に向けるのです。 そうすれば、自分の外側にあるものはすべて自分の考えをそのまま投影したものだ、ということがわかってきます。あなたのこと以外ということは、ありえないのです。私たちの多くは長い間、批判や裁く言葉を自分に向け続けてきましたが、何の解決にもなっていません。自分以外の人をジャッジし(裁き)、その考えについて質問を投げかけ、それから置き換えてください。これが理解や気づきに至る早道です。

自分自身をジャッジする(裁く)のは、きわめて難しいことです。自分はこういう人間だという考えが強い人がいるのです。つまり、自分は人の目にどう映っているはずとか、どう感じているはず、何をしていて、何をしていない、といった自分についての考えが強固なあまり、4つの質問や置き換えに素直に答えられない可能性があります。「ワーク」の初心者で、ジャッジの対象がどうしても自分でなければならないと感じる方は、「ヘルプライン」を利用して、経験豊かなファシリテーターに「ワークシート」をガイドしてくれるよう、依頼してください。

紙に書き留めなければいけませんか?問題が出てきたときに、頭の中で質問と置き換えをしてはいけませんか?
頭の仕事は「正しくあること」であり、一瞬のうちに自分が考えたことを正当化してしまいます。そこで、考えの中から、恐れや怒り、悲しみ、憤慨を生み出している部分を紙に書き出して、その動きを留めるのです。思考を紙の上に留めると、はるかに探求しやすくなります。そしていずれは、紙に書かなくても「ワーク」が自動的に思考を解放してくれるようになります。

人間関係の問題がないときはどうすればいいですか?ものについて書いてもいいでしょうか?自分の体はどうでしょう? 
構いません。ストレスになっていることなら、どんなことでも「ワーク」のテーマにできます。4つの質問と置き換えに慣れてくると、自分の体や病気、キャリア、あるいは神でさえテーマに選ぶことができます。置き換えを行う際は、主語を「私の考え」に置き換えて下さい。

たとえば、「私の体は強く、健康で柔軟であるべきだ」は、「私の考えは強く、健康で柔軟であるべきだ」になります。

バランスのとれた健全な考えこそ、あなたが本当に望んでいるものではありませんか?これまで、病気の体が問題だったことがありますか?それとも、問題を引き起こしているのは、体に対するあなたの考えですか?探求してみましょう。医者があなたの体をケアするように、自分の考えのケアをしましょう。私の友人に、自分で体を動かせない人がいますが、彼は人生を謳歌しています。自由であるために健康な体が必要とは限りません。思考を解放しましょう。

ご自身のことを「現実を愛する人間」とおっしゃっているそうですが、戦争やレイプといった、世界で 起きているありとあらゆるひどいできごとはどうなのですか?そういうことには目をつぶっていらっしゃるのでしょうか? 
いいえ、まったく逆です。現実にあることを、こんなことは存在すべきでないと考えれば、私は苦しみます。私は、自分の中の戦争を終わらせることができるだろうか? ひどい考えや行動によって、自分や人をレイプするのをやめることはできるだろうか?それができないとしたら、私は自分がまさにこの世界において終わらせたいと思っていることをし続けることになります。私はまず自分自身の苦しみ、自分自身の戦争を終わらせるところから始めます。これは一生かかる取り組みです。

つまり、現実をありのままに受け入れ、異議を唱えるな、とおっしゃるのですね?
「ワーク」は何をすべきか、何をすべきでないか、ということは言っていません。ただ、現実に対して抵抗することは、どんな意味があるのだろう、どんな感じがするだろう、と問いかけるのです。このワークは、痛みを伴う考えに執着する原因と結果を探求し、その過程において自由を見つけるものなのです。ただ、現実に抵抗してはいけない、と言うだけでは、また新たなストーリーや哲学、宗教を増やすだけで、効果をもった試しがありません。

私は神を信じていませんが、それでも「ワーク」で得るものはありますか?
あります。無神論者、不可知論者、キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒、仏教徒、ヒンズー教徒、多神教の人―どんな人であれ、幸福と平和を望んでいるということでは、みな同じです。もう苦しむのはたくさんだと思っているのなら、「ワーク」をお勧めします。

「ワーク」をもっと深めたいのですが。
本当に自由になりたいのであれば、三度の食事に「ワーク」をどうぞ、と私はよく言っています。「ワーク」をすればするほど、自由になれるからです。また、系統的に「ワーク」に取り組みたい方のために、スクールを開催しています。それは集中的に自分の考えに取り組むことで人生が変わる旅です。アフターケアや素晴らしいサポート体制も整っています。

「スクール」は、究極の内なる冒険です。他のいかなるスクールとも違い、学ぶためのものではありません。むしろ「脱・学習」のためのものです。あなたが人生でずっと、思わず執着してきた、恐れに基づくストーリーを9日間かけて、手放していきます。スクールのカリキュラムは、過去の経験をベースとしたものですが、参加者のニーズなどにより、その場で臨機応変に展開していきます。各エクササイズは、ケイティが直接リードします。そして参加している方のニーズに合わせます。スクール体験は毎回違いますし、ケイティと9日間過ごした後は、あなた自身も変わります。ケイティは次のように言っています。「4つの質問があなたの中で生き始めたら、頭の中がクリアになり、あなたが投影する世界がクリアになります。これは誰にも想像できないほど、根本的なことなのです。」

ワークの手順を頭では理解しているのですが、実際にやってみると何も変化が感じられません。
何が足りないのでしょう?

頭で表面的に質問に答えていると、納得感が得られません。問いかけをしたら、心の深いところに下りていくようにしてください。同じ質問を数回繰り返しながら集中する必要があるかもしれませんが、そうしていると、答えがゆっくり浮かび上がってくるはずです。自分の内面から答えが出てくれば、自然に気づき(と変化)を伴うものです。

これまでずっと、ジャッジをする度に置き換え(ターンアラウンド)を使ってきましたが、なぜか効果がなく、逆に落ち込み、混乱してしまいます。どういうことなのでしょう? 
単純に考えを置き換えるだけの作業では、プロセスが頭の域を出ないので、ほとんど意味がありません。頭の働きを超える必要があります。4つの質問は、いわば思考の海に潜り、深いところにある知識を水面に引き上げてくる探査のようなものです。まず質問をし、それから答えが浮かんでくるまで待ってください。答えが浮かんだら、 置き換えをしてください。表面的な心と、深いところにある心が出会うと、置き換えた文章が真の発見であるように感じられます。

置き換え(ターンアラウンド)は常に可能でしょうか?置き換えの文章がなかなか思いつかないときは、どうすればいいでしょう?
置き換えについては、文章の内容を反対にする、自分のことに置き換える、主語を置き換えるの3つのパターンがあります。これ以外にも見つかることはあるでしょうし、これより少ない場合もあるでしょう。対象が人でなく、体のような事物のときは、内容を反対にするのに加え、主語を「私の考え」や「私の思考」に置き換えてください。たとえば、「私の体は不健康だ」は、「私の考えは不健康だ」のように置き換えられます。そして、置き換えた文章すべてについて、できれば最低3つの真実味のある具体例を見つけてく
ださい。

わたしには「ワーク」が効かないのですが、どうしてでしょう?
4つの質問に素直に答えるのをやめてしまい、自分が取り組んでいる文章を正当化したり、弁護するようになったとたん、「ワーク」は効果がなくなります。そのときあなたが使っているのは、人間が思考の誕生以降、使い続けてきた、見込みのない方法です。自分の立場の正当化や弁護をし始めたり、ストーリーに入り込んでしまったら、ただ自分がしていることに気づき、ワークに戻ってください。頭の中で闘うのは、古い方法です。自分の中の戦争をやめられないなら、外界の戦争もやめさせることなどできません。さあ、この新しい方法により、平和になりましょう。